Kage Computer 設立
Think Difficultキャンペーンを受けて設立されたGeekな企業
先日行われた「Local PC Expo/in Fukuoka」で、Kage Computerの設立が発表された(CEO:影山影雄 資本金:税込2200円)。実態のほどは明らかにされていないが、どうやらHyperCardスタックを配給する目的で作られた会社のようだ。「影」という漢字がプリントされたTシャツ姿で現れたCEOの影山影雄氏は、基調演説でこう語った。...
「Kage Computerは、言ってみれば幽霊会社みたいなものだ。政治家が税金対策でつくるアレさ(ここで記者団はどっと沸く)。だからうちにやって来ても机と電話機一台、それにアルバイトの女の子しかいないぜ。まあその娘をどうにかしたいっていうなら別だがな(再び記者団はどっと沸く)。
さて、前置きはこのくらいにして、そろそろ我が社の製品について語ろうか。
ぶっちゃけて言うとHyperCardスタックなんだけどね。それじゃあ身も蓋もないから『パソコン』と呼ぼう。そう『コンピュータってこんなはずじゃなかった』と思っている人たちへ贈るとびっきりクールなプレゼントだよ。その名も『Kageyamatosh』。開発コードネームは...ええと、まだ考えてなかったな。それはまた今度ということで、この『Kageyamatosh』さ。
OSは最先端技術の粋を集めた『Kage-OS』がインストール済みの状態で出荷予定だ。コンセプトは『無意味・複雑・マニアック』。たぶんHyperCardユーザの80%は見向きもしないだろうがね。俺は20%の人たちに向けて作り続ける心意気でいるよ。
スタック的に言うと『プラグイン』機能搭載で、あらゆる周辺機器を接続できる。内部機構や『Kage-OS』のソースコードも公開するから、箱を開けて10分でマザーボードまで開けているって段取りさ(以下略)」
この後、記者団の質問に答え、「Kageyamatosh」は「スタック的に言うと」フリーウェアであることや、ユーティリティ機能は搭載していないので「HyperExtend」とは競合せず、育て要素的な部分もあることは認めながらも、監視・調整が必要なパラメータはなく「Mule」系のソフトとは一線を画すだろうということを語った。
「え? 開発状況? 昨日『新規スタック...』コマンドを実行したところだよ。任せときなっ」
と言い残すと彼は、颯爽とステージから消えた。
その後、我々が独自にリサーチした結果、以下のようなことが判明した。
ファイル構成はパソコン本体に見立てた「Kageyamatosh」スタックがあり、同じ階層に「プラグイン」フォルダが存在する。その中に「Kage-OS」スタックやプリンタ・スキャナなどの周辺機器スタックを格納する。
周辺機器にはそれぞれ「SCSI」「ADB」など規格が定められており、必要な場合はドライバーソフトをOSにインストールしたりもする。
パソコン的にいうCPUはまだ確定していないが、所詮絵空事なのだからPowerPC G3クラスのものが使われる可能性が高い。
いずれにしろ開発は全く進んでいない。年内にDR版を出荷できれば御の字、といったところだろう。
[Soragaki Rei / Kage Publisher Inc.]