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April Fool Project発足

コードネーム"April Fool"の開発を発表

 PONAPALT-Factory(CEO:C. Ponapalt 資本金1286円)は、1999年4月1日に大阪・日本橋の某所で開かれたHyperExtendカンファレンスの基調講演で、会場を満席にした開発者たちの前でかなりショッキングな発言をした。

 当初CEOであるポナパルト氏が基調講演を行うものと思われていたが、壇上に姿を現したのはシレスト嬢であった。

 「悪いニュースと良いニュースがあります。本日私も時間がありませんので手短に申し上げますと、まず悪い方……HyperExtendは4.2v1+で開発中止となります。
 と、突然切り出したシレスト嬢の言葉に、会場はどよめきで満たされた。初のHyperExtendカンファレンスの会場で、さらについ1週間前に5.0DR1を発表しておきながら開発中止の発表とは、いまだかつてどこのベンダーも実行したことがなかったからだ。

 しかし、「そして良いニュースのほうですが……HyperCardのユーティリティー・ベンダーの各企業が集まるApril Fool Projectが結成され、コア部分にHyperExtendの技術を採用したコードネーム"April Fool"の開発が決定しました。以降ファクトリーはこのコア部分の開発に全力を傾けることになります。」
 という、彼女の次の言葉はさらにショッキングであったらしく、会場の雰囲気は一転、拍手が30分間鳴り止まなかった

 このシステム、もちろん4月1日恒例のギャグではない。ファクトリーのHyperExtend開発部門と、RPG作品とユーティリティー"C. Stack II"で有名なStudio Earthとがまずは協定を結んで結成されたこのプロジェクトは、他のHCユーティリティー作者も巻き込んで、使いやすくかつ高機能なユーティリティーを作成するためのものとなるらしい。

 ただし、最後に彼女が「この新プロジェクトで作成されるスタックは、毎度のことながらフリーウェアもしくはメールウェアとして提供される予定です。」と述べたところから考えると、ファクトリーの財政事情を好転させるためのものにはならないようである。CEOのバイト代のみでなんとか持っているこの会社がいつまで維持できるのかは誰も知らない。

[Yoshiaki Murao / IMS/J]

 

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